『東方錦上京(とうほうきんじょうきょう)』の製品版がリリースされ、体験版ではお馴染みだった1面~3面の先――4面・5面・6面に登場するボスたちの姿も明らかになりました。
前編では塵塚ウバメ・封獣チミ・道神馴子(1面~3面)を紹介しましたが、本記事では4面・5面・6面のボスを、種族・能力・スペルカードを中心に解説します。
製品版をプレイした方もまだの方も楽しめる内容です。
製品版は既にSteamで公開中!
まだプレイしていない方はぜひ!
以下ネタバレ注意
ユイマン・浅間(4面ボス)

基本情報
名前:ユイマン・浅間(ユイマン・アサマ)Yuiman Asama
種族:古神人
能力:蛇に食べさせて生まれ変わらせる程度の能力
テーマ曲:鹿狩りのレミニセンス
突如現れたのは、維縵国(ゆいまんこく)の王女です。
維縵国とは、神の世界の端で死の世界と隣り合わせの、神人が住む国でした。
ただ、王女だったのも昔の話で、今はこの施設で記憶を消され強制労働させられているようです。
戦闘のあとに明かされますが、この施設は月の都のものです。

ユイマンの能力を利用して、月の民が忌み嫌っている穢れを他の物体に生まれ変わらせる機能を持っています。
浅間浄穢山の施設、ということで名前の「ユイマン」は本来の名前、「浅間」は月の民からつけられた名前なのでしょうか?
能力は、「蛇に食べさせて生まれ変わらせる程度の能力」
体に巻き付いているものはよく見ると蛇で、これに食べさせたものを生まれ変わらせることが出来るようです。
蛇と言えばよく大きな獲物を丸呑みしている姿が想起されます。会話の中でも霊夢サイズを飲み込めることから対象はかなり広そうです。

また、しっぽの先はバラバラに崩れて人の形を模していますが、それをまた頭が加えているようにも見えます。能力と同様に、死と再生、輪廻転生のようなものを表しているのかもしれません。
ただし、この能力を月の民に目を付けられ、穢れを浄化するための道具として洗脳されてしまったわけですが…
スペルカード
虚符「ストリーミングドール」

規則正しいハート弾と重なるようにランダム性の高い小弾が重なってきます。
かなり密度が高く、弾の重なりから予期せぬ被弾を招く危険な弾幕です。
ユイマンの弾幕はその能力(対象のデータを処理)から、現代の生成AIをモチーフにしているものが多いです。
近年では、人が配信せずにAIが全ての受け答えをする、AI VTuberなんてものも話題になりましたが、おそらくそれを表しているのでしょう。
きちんとコメント等にも反応する高性能さに驚かされますが、悪いコメントなどの傀儡になっている様を表しているのでしょうか?(もしくはユイマンが配信しているなら面白いですが)
群符「ラブルデータ」

大量の米粒弾に画面下は埋め尽くされます。隙間を縫うように避け続ける必要があり、慣れないうちは視界が弾に奪われがちです。
もちろんこのデータとは、AIが返答に使うためのものです。まさに情報の海を泳ぐこのスペカは、並みの人間では情報量に押しつぶされてしまうようです。
ラブルは雑多な群衆・やかましい群れという意味合いです。無意味で膨大なデータのことを表しているのでしょう。
「シカを射るだけの美しい記憶」

自機狙いの矢弾が飛んでき、画面端に刺さると大量の小弾が展開されます。矢が刺さる位置によって弾の広がり方が変わるため、位置取りが重要です。
ユイマンのテーマ曲は「鹿狩りのレミニセンス」、レミニセンスとは「楽しかった記憶」のような意味です。
かつて維縵国で鹿狩りを楽しんでいた記憶が、洗脳が解けたあとで甦る─そんなイメージが弾幕名に込められているのでしょう。
ユイマンは月の民に洗脳され過去の記憶が曖昧になっていましたが、異変が起きたことによって洗脳が解かれ、本来の記憶を取り戻していく流れになっているようです。
綿月豊姫(5面ボス)

基本情報
名前:綿月豊姫(ワタツキトヨヒメ)Watatsuki Toyohime
種族:月の民
能力:山と海を繋ぐ程度の能力
テーマ曲:綿月のスペルカード
ええっっっ?!!
18年の時を経て、ついに書籍「東方儚月抄」より参戦!
テーマ曲はもちろん綿月のスペルカード。漫画版東方儚月抄に付属していたCD収録曲で、曲名とは裏腹にスペルカードが無かった豊姫ですが、ついに初お披露目…!
過去にも書籍キャラが小数点ナンバリングに出演することはありましたが、整数ナンバリングに出演するのは今回が初めてです。

また、月の民と言えば、幻想郷を遥かに凌ぐトラウマメーカー。
全ての弾幕が一筋縄ではいきません。(まさに無数に積み重なっているフェムトファイバーのように)

月は月で幻想郷とは別の異変に苦しまされているいるようですが、これはまた6面ボスの部分で後述。

能力は変わらず「山と海を繋ぐ程度の能力」です。
聞いただけではわかりにくいですが、八雲紫のスキマ能力に近く、空間を繋ぎ行き来できます。
特に今作では、地球の浅間浄穢山と月を繋いでいたのは豊姫の能力でしょう。逆にそれをたどって霊夢たちも月に来てしまったわけですが…
戦闘後はすぐに幻想郷に戻してもらっています。
スペルカード
宝珠「潮盈珠」

画面端で反社する大きい雫弾?が四方八方から襲い掛かります。
弾の判定が大きく、中々事故りやすい弾幕です。
潮盈珠(しおみつたま)とは、日本神話に登場する潮を満ちさせる力を持つ珠です。
素粒子レベルで浄化する風を起こす扇子といい、月には恐ろしい道具が多いようです。
ちなみに今作手に持っている扇子は、儚月抄とデザインが変わっているため別物と思われます。
災禍「山津波」

上部から列をなした弾が降ってき、徐々に形を崩しながら襲い掛かります。一見規則的に見えても、崩れ方で経路が変わるため油断できません。
山津波とは、皆の知る津波では無く、大規模な山崩れや土石流のことです。一度起きると収まらない災害の恐ろしさ、降り続ける土砂のように容赦なく襲い続ける弾幕の印象を表しています。
もしかすると、豊姫の能力である「山と海を繋ぐ程度の能力」を表しているネーミングなのかもしれません。
宝珠「潮乾珠」

初見殺し弾幕。一定間隔で、豊姫から全方位超高速弾が飛んできます。
下から出てくる雫弾に当たると消えるので、上手く弾の陰に隠れて避けます。
(タイミングによっては倒した後に被弾する理不尽弾幕)
潮乾珠(しおひるたま)は、先ほどの潮盈珠と対をなす道具で、潮を干上がらせる(引かせる)力を持っているようです。
「ムーンドラゴン」

交差するレーザーの隙間に入りつつ雫弾を避ける弾幕です。
そもそもレーザーの軌道を読むのが難しく厄介な弾幕には違いませんが、他の通常や弾幕と比べるとまだマシです。
ドラゴンはおそらく、竜宮城や豊姫の元ネタが竜として描かれることが関係しているものと思われます。
詳しくは小説版儚月抄を…!
磐永阿梨夜(6面ボス)

基本情報
名前:磐永阿梨夜(イワナガアリヤ)Iwanaga Ariya
種族:石の女神
能力:変化を辞めさせる程度の能力
テーマ曲:最後の一人は慣れてるから ~Stone Goddess
能力からわかる通り、今回の異変の元凶です。

ピラミッド(本殿)自体はもともと月の都の施設ではなく、大きな神社の本殿だったようです。
祀られていたのはユイマンと石の女神である阿梨夜。もちろん博麗神社なんかよりもよっぽど由緒正しい


まずは異変までの流れを整理しましょう。
阿梨夜はつい最近まで月の民に封印されていました。
かつて、月の民は阿梨夜の「不変の力」を渇望しました。変化と穢れを忌む月の民にとって、彼女は理想の存在だったのです。
しかし、「変化」を拒む不変の神にとって、月の民になるという環境の変化さえも許容し得ないものでした。
交渉決裂の結果、月の民は彼女を封印し、代替品としてユイマンを「穢れの処理装置」として利用し始めました。
と、ここまでが異変までの流れ、
今回の異変は、旧知の仲であるユイマンを助けるために仕方なく行ったものでした。
異変の引き金は、外界での生成AIの爆発的普及です。加速し続けるデータ生成は、使い捨てられる膨大な「思考の残骸」を生み出し、それが幻想入りしました。
ユイマン一人ではこの濁流を捌けず、溢れ出した穢れは月の都へ逆流し始めます。(これが豊姫の言っていた月の異変。)

穢れの流入を防ぎ、月の都を、ユイマンを救うためには、阿梨夜の能力で幻想郷ごと停止するしかありません。
封印を解かれた阿梨夜は、月の民に利用されていることを承知のうえ、幻想郷を崩壊させかねない危険な異変を起こしています。

スペルカード
石神「巌となるさざれ石」

大量の弾が画面全体に配置された後、崩れてゆっくりと迫ってきます。
単純な気合力が試される弾幕です。
弾幕名どっかで聞いたことある気が…そう、実は国歌「君が代」の歌詞の一文です。
「さざれ石の巌(いわお)となりて、苔のむすまで…」
意味は、細かい石(砂利)が長い時を経て巨大な岩となることです。
名前のとおりさざれ石が大量に襲い掛かってきます。
死符「永遠の冬」

最初に自機を狙って上に放たれた弾幕が、画面端にぶつかると再度自機に向かってくるのを繰り返します。逃げ場が限られるうえ、跳ね返りのタイミングを読む必要がある弾幕です。
永遠に続く冬、つまり変化が止まり生命の営みも止まった世界です。
阿梨夜の力は「不変の力」、変化を辞めさせる能力がそのまま「冬が終わらない」状態を作り出していると読めます。
不変と死をイメージさせる、阿梨夜らしいスペルカード名です。
生符「混沌の冬」

四方にばらまかれた弾幕が、画面端で跳ね返って一斉に襲い掛かってきます。弾の密度が一気に上がるため、跳ね返る前にできるだけ減らしておくのが無難です。
死符「永遠の冬」と対になる「混沌の冬」。
永遠の冬が阿梨夜の能力が働いている状態(変化が止まり、冬が固定される)だとすると、混沌の冬はその能力が止められたあとの状態を表している、という見方もできるかもしれません。
変化を止める力が失われ、再び変化が動き出す様が混沌として表れている、といったところでしょうか。
弾幕の雰囲気も、永遠が「静寂」なら、混沌は弾が四方から跳ね返って一斉に襲いかかる「秩序の乱れた賑やかさ」。後者の方がいつもの幻想郷に相応しいのかもしれません。
「弾幕の化石」

圧倒的初見殺し弾幕
画面全体に固定のひし形弾幕が配置され、細かい隙間の中で発光弾を避ける弾幕です。
2段階で事故が頻発する弾幕で、1つ目は、最初の固定弾が予兆なく自機に重なっていても問答無用で配置されるため、何もわからず即被弾してしまいます。
2つ目は、発光弾はひし形弾に当たると消える設計なのですが、判定がわかりづらく、消えると思った弾が消えなかった→被弾、となります。
化石もまた、形を変えずに残り続けるものです。
未来の幻想郷では、大量の弾幕の化石が発掘されるのかもしれません…
地符「幻想のリリクウィー」

白のひし形弾がひたすら交差しながら襲い掛かってきます。
ミシャグジ様を筆頭にこの手の弾幕は慣れないとかなり難しく感じます。
リリクウィーとは、「遺物・残されたもの」 という意味です。転じて、化石や聖遺物のような「昔のものがそのまま残ったもの」を指します。
弾幕自体も、地層がまるで堆積していくかのように、年月の流れを表しているのかもしれません。
月符「錦の上のイマジナリー」

下から交差弾、上からは異変敵が自機狙いを放ってくる忙しい弾幕です。
ビラミッド型の敵と広く視野必要な感じは、錦上京を代表するような弾幕で難易度も非常に高いです。
イマジナリーとは空想や想像、ここでは幻想といった方が正しいのかもしれません。
ステージタイトルには「錦上を支える穢土」とあるので、錦上は月の都のことでしょう。
今回の異変は永遠を求めた月の民が元凶ではあり、結局永遠とは幻想であったという旨の皮肉を込めているのかもしれません。
「ストーンゴッデス」


ラストスペルです。テーマ曲にもありますが、「最後の一人は慣れてるから ~Stone Goddess」
最後はシンプルに名前どおり石の女神たらしめるひし形弾幕です。
最初は1色、最終的には4色まで増えて発狂します。ひし形弾自体がかなり判定が大きいため、見た目以上に狭く感じます。
不変の存在である彼女は、変化していく周りの存在とは決して歩調を合わせることができません。
他者が老い、去り、移ろいゆく中で、彼女だけが石のように固く、永遠にそこに在り続けるのです。
それだけにユイマンの存在はとても大きく、今回の異変を起こすに至ったのかもしれません。
その他
ステージタイトル



まとめ
今回は東方錦上京の4面・5面・6面ボス、ユイマン・浅間・綿月豊姫・磐永阿梨夜を紹介しました。
維縵国の王女でありながら月の施設で穢れを浄化する役目を担うユイマン、書籍からついに本編参戦を果たした綿月豊姫、そして不変の力で幻想郷を止めた石の女神・阿梨夜と、いずれも月の都や「永遠」にまつわる深い設定が光る面々です。
スペルカードの名前や弾幕の意図を少し知っておくと、攻略のヒントにもなれば、物語を味わう楽しみも増えると思います。
前編(1〜3面)とあわせて、製品版・体験版どちらからでも、ぜひ錦上京の世界に触れてみてください!
1~3面ボスはこちら!











